「お肌の手入れ」

というと女性がすること

と思ってはいませんか?

 

実は高齢者こそ

スキンケアが必要なんです

 

肌の健康を守らないと

体中がアザや切り傷、擦り傷

まみれになってしまい

 

そこから菌が入って

蜂窩織炎などの感染症を起こし

最悪の場合敗血症や壊死性筋膜炎など

命に係わる病気に発展します

 

特に高齢者は免疫力が低い分

その可能性がすごく高いんです

 

たかが擦り傷、されど擦り傷

 

肌のトラブル・ケアはよく蔑ろに

されがちですが

  

人体最大の臓器です

 

程度にもよりますが

両足と片腕をやけどしただけで

死亡率が60%以上を超えます

 

それだけ肌というのは

大事な組織であり、

常に外的刺激から

わたし達を守ってくれているのです

 

しかしその肌は

年齢とともに弾力がなくなり

乾燥しやすく

バリア機能が低下してしまいます

 

 

この臓器の健康を維持するためには

日常的なスキンケアが必要になるのは

いうまでもないですね

 

高齢者の肌は若いころと比べて

しわしわで、カサカサしているのは

なんとなくイメージがつくかと思います

 

しかしその

「しわしわ」「カサカサ」は

肌の機能低下の現れであり

決して見過ごせる状況では

ないんです

 

 

まず「しわしわ」についてですが

これは肌を構成する組織が

弱ってしまい肌を支えきれていない

状態をさしています

 

この「しわしわ」がどんな

影響を来すかというと

 

すこしの刺激で

肌がめくれてしまい

傷になってしまうんです

 

若い人では肌がめくれる

という状況になることは

あまりないのですが

 

少しぶつける・擦れるだけで

肌がペロッとめくれてしまうんですね

 

これを医療的に

「スキンテア」といいますが

一度傷ついた肌は弱く

スキンテアを繰り返していまいます

 

その傷も若い時のように

すぐには治りません、塞がりません

 

加齢のせいもありますし、

薬の影響もあります

 

大きいものだと

500円玉相当の皮ふが

ベロッとむけるわけですから

 

痛くないはずがありません

痛みは生活の質に直結します

 

なのでしわしわな肌

というのは注意すべき

状態なんですね

 

 

次に「カサカサ」についてですが

これは皮脂の減少によるものです

 

皮脂というと

「取り除くべきもの」

とイメージする方も

多いのですが

それは場所によります

 

手や足など露出する部分の

皮脂が減少する=乾燥する

というのはデメリットでしかないんです

 

皮脂の役割としては

 

作用があります

 

肌が乾燥すると

外からの刺激に弱くなり、

傷ができやすくなり

細菌の侵入を許してしまう

 

そんな状況なんですね

 

つまり、バリア機能が低下している

とも言えます

 

先ほど話したように

皮ふは人体最大の臓器であり

外部の刺激から守ってくれています

 

高齢になるとこれらの機能が低下して

内側の健康をも脅かしてしまうんですね

  

以上のことから

高齢者に適したスキンケアを

行うことが肌トラブルを予防し

快適な生活を送るための

重要なポイントになります

 

 

肌というのは一度傷がつくと

弱ってしまいます

 

傷を作ったことがないところ比べて

傷ができやすくなるんです

 

しかし一度弱ってしまった肌を

強くすることはできません

 

しわしわになった肌を

若い人の肌のように

弾力を取り戻すというのも

難しい話です

 

だからといって諦めてしまうのではなく

弱ってしまった状態でも

傷をつくらないために

できることはちゃんとあります 

 

まずは「保湿の徹底」です

 

先ほど述べた「スキンテア」ですが

これは肌の保湿で50%以上

予防することができます

 

保湿剤を塗るだけで

傷を予防できるんですから

やらないわけには

いかないですよね

 

ただ保湿をするのではなく

 

を強くおすすめします

 

実はわたし臨床スキンケア看護師

という資格を持っており

趣味で化粧品検定2級も

持っています

 

なので肌については

ある程度知識があるので

しっかり知っていただきたいのですが

 

 

セラミド、というのは

もともと肌に存在する

保湿成分(皮脂)です

 

 

このセラミドは

ただの保湿成分ではなく

肌バリアを正常に保ち、

乾燥による肌トラブルを軽減する働き

があります

 

歳をとるとこのセラミドが

減少してしまうので

外から補ってあげることが

大事になるんです

 

「保湿剤ならなんでもいい」

 

ではなく、ぜひセラミド入り

を使ってください

 

そして1日2回

 

これは1日1回より

1日2回保湿したほうが

傷の発生率が下がることが

研究で明らかになっているんです

 

朝晩でも構いません

 

腕や足で露出しているところ

露出しやすいところは

特に重点的に保湿できるといいですね

 

 

次にお伝えしたいのは「優しい洗浄」

 

よく寒風摩擦、だったり

硬いタオルがいいんだ!

 

といってゴシゴシと

強く肌を擦っている方は

いらっしゃいませんか?

 

これは 

タオルなどの摩擦によって

肌表面の角質層を傷つけ

バリア機能を低下させてしまう

習慣なんです

 

肌は思っている以上に

デリケートです

 

歳を重ねると

その再生能力も低下し

傷の治りが悪くなります

 

傷のある肌は

いわばセキュリティがないようなもの

 

悪いものがどんどんそこから

入っていってしまうんです

 

なので自分から肌を傷つけるような

ことは決してしてはならないんですね

 

たくさんの泡で

優しく洗う

 

物足りなく感じてしまう

かもしれませんが

大事な臓器を守るためです

 

優しく丁寧に扱ってあげてください

 

 

 

そして最後は紫外線対策

 

これはシミができるから

 

とイメージする方が

大半かとおもいますが

実は肌の弾力にも

影響するんです

 

紫外線というのはいわば

針のようなもの

 

それがあらゆる方向から

肌を突き抜け

肌を構成する組織を

どんどん傷つけていきます

 

その組織が傷つくとどうなるか

 

 

弾力が失われるんです

 

つまりしわしわお肌が

できあがってしまうんです

 

しわしわお肌になると

少しの刺激で傷が

出来てしまうんですよね?

 

つまり紫外線対策は

傷予防にもなっているんです

 

肌は人体最大の臓器です

 

外からの刺激を守ってくれる

大事な臓器です

 

わたしたち自身の身を

守ってくれる肌を

蔑ろにしてしまっては

 

最悪の場合死に至ります

 

免疫力の低い高齢者では

甘く見てはなりません

 

そんな大事な肌の 

乾燥や肌トラブルを防ぐために

「保湿」「優しい洗浄」「紫外線対策」

を日常的にケアして

 

内側も外側も健康に、

より快適な生活を

支えていきましょう

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